アレルギーとたたかうセラピスト
及川文宏より
日本アレルギーリハビリテーション協会
アレルコア
福のしま研究会
YouTubeとnoteでは、アレルギー疾患に対する理学療法についてお伝えしています。
睡眠不足が続くと
イライラしやすくなる
このことを実感している人は多いのではないかと思います。
これは、コルチゾールというホルモンが関係しています。
睡眠を取らないことによる影響の1つに
コルチゾールの分泌量が増えてしまうという反応があります。
そもそもコルチゾールというホルモンがどんな役割を果たしているのかを知る必要がありますね。
コルチゾールとは
・副腎皮質から分泌される
・糖質・脂質・たんぱく質代謝の調節
・代謝促進作用がある
・血糖上昇作用
・抗炎症
・抗アレルギー作用
・ストレスに対処するために分泌される
(ストレスを感じた時に多く分泌されるため、ストレスを測定する指標となる)
ストレスとコルチゾールの関係を簡単に表すと以下のような感じになります。
ストレスとコルチゾールの関係
詳しくこの関係性を知りたい方は、以下の文章を読んでみてください。
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ストレスホルモン
ストレスを受けると、脳の視床下部が「ストレスに対処せよ」という指令を副腎へ出します。それを受けて副腎皮質がコルチゾール、副腎髄質がアドレナリンというストレスホルモンを分泌します。すると脈拍、血圧が上昇。脳や筋肉に糖を送り込み、臨戦態勢を整えていきます。このメカニズムは、弱肉強食の自然界で生き抜くための、動物的本能のなごりといわれます。ところが現代社会では、人間にストレスをもたらす刺激は複雑化し、長期化するものが多くなり、慢性的なストレスによってコルチゾールなどのストレスホルモンが過剰分泌になり、自律神経系や内分泌系へ悪影響を与えていきます。常に臨戦態勢では身も心も疲れてしまいますからコルチゾールの分泌を抑える、深い眠りがストレスに負けないためにも必要になりますね。
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コルチゾールは、
ストレスに対処するためのホルモン
簡単に言えば、
ストレスに負けないために
緊張状態にするためのホルモン
という感じです。
ただ、これが続いてしまったら、疲れるのは、想像つきますよね。
どのホルモンもそうですけど
必要時に適度に分泌されること
が大事ってことです。
足りなくても過剰に分泌されてもダメですよね。
健康的な生活をしている人のコルチゾールの分泌は以下のような感じになります。
コルチゾールの日内変動
労働安全衛生研究, Vol. 3, No.2, pp.119-124, (2010)
朝に一気に分泌されて、徐々に減少していきます。
(ちなみにセロトニンも同じような分泌のサイクルを示しますね。)
睡眠中は低く抑えられ、午前3時頃から明け方に最高値に達し、起床後30~60分のあいだに大量に分泌、その後次第に低下していきます。
睡眠を取らないとコルチゾールが夜も分泌されてしまう
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睡眠はコルチゾルの分泌量を抑制し、断眠中にはコルチゾルが最低となる持続時間が短縮し、覚醒による睡眠の中断は20分以内にコルチゾルのパルス状分泌を引き起こす。3時間の断眠でもコルチゾル分泌量増加が引き起こされ、不眠症患者では夜間のコルチゾル分泌量が健常者よりも多くなります。コルチゾールが早朝に高くなることで、体内にある糖分をエネルギーとして使える形に取り出すことが促進され、夜中何も食べていない後の、朝の血糖値の低下を防いでいるとも言えます。また、起床後の大量分泌の現象は、日中に襲ってくるストレスに対処するためと考えられます。
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睡眠不足による
コルチゾールの過剰分泌による影響
・血糖コントロールの乱れ
・副腎への負担が増える
二次的に
・炎症反応やアレルギー反応が生じやすくなったり、長引いたりする
様々な部分に影響を与えてしまいます。
睡眠は、ヒトの身体を維持するのにそれほど大切な活動といえます。
今以上に、睡眠の大切さを自覚してもらえたら嬉しいです🍀
最後までお読みいただきありがとうございました。
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参考文献
・Measurements of Sleep-Related Hormones
Hirokuni TAGAYA
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsmbe/46/2/46_2_169/_pdf/-char/ja
・労働安全衛生研究, Vol. 3, No.2, pp.119-124, (2010)
唾液中コルチゾールによるストレス評価と唾液採取手順
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