皮膚から人を元気にしたい
理学療法士の高橋美穂です
今年もよろしくお願いいたします。
前回までの回では皮膚の役割・構造について書かせていただきました。
http://amebro.jp/hanaharumiho/
今回からはそれを踏まえ
「体に使うモノ」
について考えていきたいと思います。
私たちが衛生的な日常生活を送るため
顔や体、髪を洗うこと、さらには
年々悪化する紫外線環境や乾燥から
肌を守ることは不可欠です。
そして私たちはそれらを実行するために
「体に使うモノ」が日常に必要不可欠です。
みなさんは現在、皮膚に直接使っているものを
どんな基準で選んでいますか…?
TV、店頭、口コミ…様々な宣伝方法の中から
何かを選択していると思います。
その『選択』の基準はなんでしょうか?
見た目、使い心地、即効性、匂い、値段…
それぞれあると思います。
このブログを開いて見ていただいている方や
みなさんの周りの大切な方にはぜひ
『肌・皮膚』の働きから「体に使うモノ」を選択し、
あらゆる肌トラブル、アレルギーを防いでいただきたいと
思い発信させていただいています。
理学療法士が何を言っているのか…?
と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、
自分自身の肌で感じたことはもちろん、
10数年急性期病院であらゆる疾患の患者さんを診させていただき、
この「体に使うモノ」の選択により
招いている疾病が多くあるのではないかと感じています。
自分も以前はそうでしたが、
普通に店頭で売られている「体に使うモノ」が健康を脅かしている
ということに気付きませんでした。
自分の身は自分で守る。
私たち一人ひとりの知識が予防につながると考えます…。
一体、皮膚はそれを使いどう感じているのか…
皮膚にとってそれを使うことによる刺激は快なのか不快なのか…
そこで「体に使うモノ」を考える上で、
その様々な機能からいたることろで乱用されているのが
合成界面活性剤
の存在です。
では…
「界面活性」
について説明していきます。
昔、家庭科の授業で習った記憶がある方もいらっしゃると思います…
台所用洗剤などのボトルの裏に
「成分」
として書かれ、目にすることも多いと思います。
そもそも「界面」とは
「2つの物質の境目」のこと。
例えば、水と油を1つのコップに入れると
2層に分離し、両者の間に線が入っているかのように見えます。
この水と油の接している面が「界面」です。
水と油は、そのままだと決して混じりません。
この水と油の「界面」に働きかけて、
性質を変える働きをするのが
「界面活性剤」です。
仲が悪いはずの水と油は、
界面活性剤によって手をつなぎ、混ざり合います。
通常、お皿にこびりついた油汚れは、
水で流してもなかなか取れません。
ですが、合成界面活性剤を成分とする
「洗剤」をかけると、合成界面活性剤が油汚れと
水道水の水を結びつけて流してくれるので、
油汚れが落ちるのです。
この時期、特に水仕事だけでも手は乾燥してしまいます。
そこに加えてこの合成界面活性剤の入った
食器洗剤を使用することにより更に
手がカサカサに乾燥する経験があるかと思います。
これは、合成界面活性剤には
タンパク質変性作用
があるからです。
特に、化粧品製造における合成界面活性剤の使用は
圧倒的に多く、シャンプー・ボディーソープから
スキンケア・メイク材、または歯磨き粉まで
毎日使用するモノほぼ全てに使われています。
ましてや大人だけでなく、皮膚の働きがまだ不十分な
子どもが使用するモノにも
ほぼ全てに使用されているのが現状です。
現代人は100%全身が合成界面活性剤でコーティング
されているような状態です。
合成界面活性剤はその様々な特性が故に、
果たして闇雲に使用していいものなのでしょうか?
次回この合成界面活性剤の特性とその作用について
詳しく書きたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
高橋美穂